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中国視察ツアーを行いました!!

皆さんこんにちは!協会スタッフの小林(紗)です。かなりお久しぶりの更新となってしまいました…。

季節はすっかり羽毛ふとんフル活用の冬になりました。

暖かい羽毛ふとんはついつい二度寝しがちになってしまいますよね。

 

さて、12月の初めに協会では、毎年行っている【中国視察ツアー】を行いました!

昨年は吉林省へ行きましたが、今回は杭州と六安へ行ってきました。

今回私もこのツアーに参加したのでレポートをお伝えしていきたいと思います!

 

【中国視察ツアーのざっくり行程】

1日目:IDFL訪問 (杭州)

2日目:杭州から六安へ移動 建発羽毛の張さん、カネヨウ水田さんと合流

3日目:六安にあるグース農場

    羽毛加工工場の視察

4日目:帰国

 

今回のこのような行程で動きました。

 

今回の視察で初めて訪れたのは当協会のセミナーなどで何度もお世話になっている

“IDFL”の中国ラボです。

奇跡的に日程調整がうまくいき、急遽訪問させていただけることとなりました!

ただ、今回一日目に行ったため、移動時間が多く、ラボについたのはすでに18時前…。

スタッフの方はあまりおられず、

時間もそんなになかったので最低限のお話を伺ったのみとなってしまいました。

品質検査などこれまでに沢山教えていただいていたのですが、

実際に研究所を訪れたのは初めてだったので、

もし機会があれば時間に余裕をもってまた訪問したいと思いました。

IDFLでは“鳥種判別”や“フィルパワー計測のやり方”、“IDFLで行っている試験の流れ”、

“グルーダウンの情報”、“羽毛アレルギーについて”などの説明を受けました。

どれも興味深い内容ばかりで大変勉強になりました。

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IDFLの研究室。ここでは鳥種判別などが行われています。

 

その後、ベンさん、天野さん、ジョーイさん(IDFL中国スタッフ)たちと共に夕食をいただき、

その後杭州の観光地に案内していただきました。

今回もIDFLの皆さまにはお世話になりっぱなしでした。

いつも我々に羽毛の知識や新しい情報などをお教えいただきありがとうございます!!

 

そして次の日は杭州から六安への移動日となりました。

実は私、今回中国を初めて訪問しましたが、中国は本当に大きな国なんだと改めて思いました。

同じ国なのに移動だけで一日もかかってしまうとは…すごいです!

上海空港で今回の六安羽毛視察ツアーを企画していただいたカネヨウの水田さんと合流し、

六安空港に着くとライオンヘッドグースの羽毛を生産している羽毛メーカー、

建発羽毛の張さんが迎えに来てくれていました。

この日はホテルまで向かい、その後張さんたちと一緒に夕食をいただきました。

 

そしていよいよ農場、工場視察当日です。本来であれば2日間ほどかかるようなのですが、

今回は時間の関係上1日で回りますので朝の7時30分にホテルを出発しました。

まず最初に訪れたのは【ランディスグースの加工工場】です。

ランディスグースは主にフォアグラ用として飼育されているそうです。

この日のお昼にフォアグラのワイン煮をいただきましたが濃厚な味でした。

次に行ったのは【リサイクルダウン収集所とスティッキーダウン収集所】です。

近年リサイクルに感心が向けられていますが、それは羽毛業界でも同じで、

使わなくなったダウンジャケットの中の羽毛を取り出し、

再生羽毛として衣類や寝具などに生まれ変わっています。

そのリサイクルダウンを収集している現場に初めていきました。

こちらでは毎月多くのダウンジャケットの解体を行っているようでその隣に選別機がありましたが

恐らくダウンジャケットと思われる羽毛が機械全体にかぶっていたので、

そんなに使用されていないのか…と思うと時代の流れの速さを感じます。

また、この工場の隣ではスティッキーダウンの収集も行っていました。

スティッキーダウンの選別は全て人の手作業で行っていて、

それも専用の竹を使って大きなスティッキーダウンを奥へ、未熟ダウンを手前に飛ばしていました。

これはかなり気の遠くなるような…大変な作業です。

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ダウンジャケットから羽毛を取り出している作業の風景。

その次は【ライオンヘッドグース精肉加工工場】を訪れました。

ここは見学というよりは立ち寄った程度でしたが、

ライオンヘッドグースは12月からと殺が始まり、お肉が販売されているそうで、

滞在時間は10分程度でしたが、続々とレストランのスタッフの方が

ライオンヘッドグースを買いにこられていました。

 

そして我々も昼食へ向かい、ライオンヘッドグースを食しました。

身が引き締まっていておいしいお肉でした!

 

昼食後、【ライオンヘッドグース農家】を訪問。

ここでは飼育とと殺、羽毛の採取も行われていました。

農家ということもあって規模は小さめとのことでしたが、

それでもたくさんのライオンヘッドグースが飼育されていました。

 

そして次は【ライオンヘッドマザー農場】へ向かいました。

ここはかなり大きな飼育場になっていて、置いていかれれば確実に迷子になりそうだったので

写真はほどほどに遅れないようついていきました。

あちらこちらにライオンヘッドマザーが飼育されていて鳴き声がすごく大きかったです。

聞いた話ですが、中国では昔、水鳥たちは鳴き声が大きいことから番犬のような意味もあり、

外に離されていたそうです。

なるほど…確かに声も大きいし甲高い声なので意外と門番には良いのかもしれない…と思いました。

こちらの農場では放牧もされているとのことで、

今回特別にフェンスを開けていただき、中に入れてもらいました!

水鳥たち専用の場所なので足元が悪くうっかり転んでしまいそうだったので

ビビッてあまり奥へは行きませんでしたが、貴重な経験をさせていただきました。

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ライオンヘッドグース農場。沢山のライオンヘッド達が放牧されていました!

 

そして最後に訪れたのが、

そのライオンヘッドグースの羽毛を加工されている張さんの工場、【建発羽毛】です。

こちらを訪問した時にはすでに日も暮れてしまっていたので加工工場は

ほとんど動いていませんでしたが、ミキシング機、選別機などはどれもビッグサイズなものばかり!

そしてラボにも案内していただき、そこで張さんが集めた羽毛サンプルを見せていただき、

説明を受けました。

ライオンヘッドグースはもちろん、リサイクルダウン、グルーダウンも見せていただきました。

張さんは自ら気になる羽毛を集めて常に羽毛の情報収集をされているそうです。

そしてそこで得たものを自身の加工工場で活かしていると言われていました。

品質の良い羽毛と並べればグルーダウンは羽毛とは言いにくい見た目なのですが、

これがふとんに入れられてしまえば全くわかりません。知識と情報を得ることが重要だと感じました。

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建発羽毛にて。張さん(左前)にたくさんの羽毛サンプルを見せていただき、大変勉強になりました!!

 

そしてこの日は建発羽毛のスタッフの方々と夕食をいただきました。

中国最後の夕食なので皆さん沢山食べて、沢山飲まれて楽しい夕食会となりました!

そして次の日は張さんに見送られながら六安から日本へ帰りました。

張さん、建発羽毛のスタッフの皆さん、カネヨウの水田さんには本当にお世話になりました。

沢山勉強させていただき、ありがとうございました!!

 

今回初めて中国視察へ参加させていただきましたが、本当にあっという間のツアーでした。

まだまだまだ、勉強すべきことが山ほどあると実感しました。

一回だけではなかなか難しい部分もあったので機会があるならまた訪れたいです。

 

協会スタッフ 小林 紗也佳